Angular2のBeta.2バージョンがリリースされました。
そこそこに大きいリリースですが、大半はバグ修正なのでアップデートをためらう理由はないでしょう。
変更点の中で気になるものについて取り上げます。
core/application_ref: Allow asyncronous app initializers. (df3074f), closes #5929 #6063
Angular2の起動時に解決されるDIのひとつにAPP_INITIALIZER
というプロバイダがあります。
APP_INITIALIZER
はデフォルトでは何も設定されていませんが、関数が注入された場合は
アプリケーションの起動前に実行されるものです。
これまではただ実行するだけでしたが、戻り値がPromiseだった場合は完了を待ってからアプリケーションを起動するようになりました。
test: allow tests to specify the platform and application providers used (b0cebdb), closes #5351 #5585 #5975
testingパッケージがプラットフォームごとにProviderを切り替えられるようになりました。
現在はbrowserとbrowser_static、serverの3つがありますが、具体的な手法についてはまだbrowserでのテストしかドキュメントがありません。
serverプラットフォームについてはもうしばらくドキュメントを待ちましょう。
build(node): split test and src compilation units
これはCHANGELOGには含まれていないのですが個人的にはBeta.2最大の変更です。
Angular2本体の型定義ファイルから、Angular2自体のテストに必要な依存ライブラリを排除しました。
具体的にはJasmineとProtoractorの型定義を参照しないようにしたので、
以前からの問題であったjQueryの$
変数とProtoractorの型定義が衝突する問題や、
Jasmineとその他のテスティングフレームワーク(mochaなど)で型定義が衝突する問題が解消されました。
beta.3は来週リリースされる予定です。週次になるとそこまで大きなアップデートにはならないと思われますが、
Router周りの改善が予告されているので楽しみにしていましょう。